カルロ・デ・カルリによるフランツィ店舗の設計図

建築家・デザイナー

カルロ・デ・カルリ(CARLO DE CARLI)

カルロ・デ・カルリ(1910〜1999年)は、イタリアのデザイン文化の形成において 極めて重要な役割を果たした建築家、デザイナー、そして学者です。

設計図を描くカルロ・デ・カルリの水彩画

ジオ・ポンティと密接に協力しながら、デ・カルリは建物、インテリア、家具のデザインを手がけ、カッシーナ(Cassina)やテクノ(Tecno)といった当時の著名な企業と関わりながら、産業とデザインの相乗効果を積極的に育みました。ミラノ工科大学の教授に 就任、後に学部長として活躍する傍ら、”イル・モビーレ・イタリアーノ(Il Mobile Italiano)”や”インテルニ(Interni)”といった影響力ある雑誌の編集者としても活躍しました。

1954年には、Model 683 Chairで第1回コンパッソ・ドーロ賞を受賞しました。これは彼のキャリアにとっても、さらに広がっていくデザイン史においても、歴史的な瞬間となりました。

カルロ・デ・カルリが設計したフランツィ店舗のショーケース

イタリアの戦後復興期、デ・カルリはフランツィと協力し、マンゾーニ通りにある同ブランドのミラノ・ブティックをリニューアルしました。会社の伝統と新興するミラノ・デザインの文化を見事に融合させた空間を生み出しました。

彼の革新的なアプローチにより、色と光を想起させる、柔軟で開放感あふれる空間が誕生しました。
デ・カルリは、圧迫感のある明確な区切りを、空気感のあるゆるやかな境界へと置き換えることで、生まれつつあった商業建築というテーマを再解釈し、柱や梁といった構造上の堅苦しさを和らげました。

革小物が並ぶフランツィ店舗の歴史写真

この空間の大きな特徴は、キャスター付きの透明なガラス製のモジュール式ディスプレイユニットで、店頭からも店内からも商品がよく見えるように考案されました。

クリスタルガラスで作られ、ニッケルシルバーで縁取られたディスプレイ天板は、フランツィの素晴らしい職人技へのオマージュとして、革張りの土台の上に置かれていました。もともとあった家具が新しいデザインと統合され、空間のユニークな個性をいっそう引き立てていました。

このコラボレーションは、フランツィの長年にわたる職人技の伝統と、イタリアで最も 影響力のある建築家・デザイナーの一人によるアヴァンギャルドなビジョンを融合させた革新的な試みを象徴しています。

特別なコレクション

コレクション全体をご覧いただき、

細部へのこだわりと時を超えて愛されるエレガンスをご堪能ください。